保険会社から生命保険金を受け取った事はありますか?生命保険金を受け取ると税金が発生するケースがありますが、保険の契約者、被保険者、受取人が誰であるかによって、税金の種類が変わってきます。今回は、生命保険金の課税関係の概要について、離婚前後における生命保険金の課税関係の具体例も見ながら紹介していきます。
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生命保険金の課税関係
保険会社から生命保険金や各種給付金等のお金を受け取る際、税金がかかる場合があります。税金は「所得税・住民税」「相続税」「贈与税」のいずれかで、生命保険の契約者、被保険者、受取人が誰になっているかで税金の種類が変わります。
具体的には下記の表の通りです。
契約者 (保険料を払った 人) | 被保険者 (死亡した人) | 受取人 (保険金をもらう 人) | 税金の種類 | |
① | Aさん | Aさん | Bさん (相続人) | 相続税 非課税枠の適用あり |
② | Aさん | Aさん | Cさん (相続人ではない) | 相続税 非課税枠の適用なし |
③ | Bさん | Aさん | Bさん | 所得税 (一時所得) |
④ | Bさん | Aさん | Dさん | 贈与税 |
上記①及び②のように契約者と被保険者が同一の場合、死亡保険金は相続税の課税対象となります。受取人が相続人である場合(①)には、生命保険金の非課税の適用を受けることができます(次項参照)。ただし、受取人が相続人でない場合(②)には、生命保険金の非課税の適用はありません。
また、③のように契約者と受取人が同一の場合、受取人の一時所得として所得税の課税対象となり、④のように契約者、被保険者、受取人がすべて別人の場合は、受取人の贈与税の課税対象となります。
相続における生命保険の非課税制度
相続税がかかるケース(上記①及び②)の場合、受取人が相続人がどうかで、非課税枠の適用の有無に差があります。死亡保険金は「残された家族の生活保障」という大きな目的をもった遺産のため、 相続人が保険金を受け取る場合に限り、「500万円×法定相続人の数」が非課税となります。
ちなみに、法定相続人とは被相続人(死亡保険金の被保険者)の配偶者と、被相続人の血族のうち以下に示した順位の高い人が該当します。
第1順位:被相続人の子ども(子どもが既に死亡しているときは孫)
第2順位:被相続人の父母(父母が既に死亡しているときは祖父母)
第3順位:被相続人の兄弟姉妹(兄弟姉妹が既に死亡しているときはその子ども)
離婚前後における生命保険金の課税関係の具体例
【ケース】
離婚協議中の妻が受取人になっている生命保険があります。子供が成人になるまでの間に私が死亡しても養育費として用意できるよう、子供を引き取る妻が受取人のままの予定でいるのですが、このような保険金について離婚前に私が死亡した場合と、離婚後に私が死亡した場合で受け取る保険金に対する税金は変わるのでしょうか?
ちなみに生命保険の契約内容は、契約者(保険料負担者):私 被保険者:私 死亡保険金受取人:妻 です。
【回答】
離婚前後に関わらず、相続税が課税されます。ただし、離婚前であれば非課税の適用が受けられますが、離婚後の場合は非課税の適用を受けることはできません。
【解説】
離婚前に保険事故が発生したことにより死亡保険金を妻が受け取る場合には、妻は相続人としての地位がある(配偶者)ため、上記①のケースに該当し、非課税の適用を受けることができます。
他方、離婚後に保険事故が発生したことにより、死亡保険金を妻が受け取る場合には、妻は相続人としての地位がなくなるため、上記②のケースに該当し、非課税の適用を受けることができなくなります。
生命保険と税金の関係まとめ
生命保険金を受け取った際の課税関係について理解ができましたでしょうか。
このように、保険契約は契約形態によって税金の取扱いが異なることにご注意ください。
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